8/17~20 57周年 泗水杯(GⅢ)より

 こんにちは。実況の立野純です。

 

                   

 

 7月はサマーナイトF、そして8月は記念競輪。今年の夏の四日市は、Gレースで2度熱くなりました。

 サマーナイトのころは、夜になっても暑さは収まらず、観戦には、 ファンサービスで配られたうちわが欠かせないほどでしたが、今大会では、随分残暑が和らぎました。 競輪場近くにある霞ヶ浦球場付近には、多くのトンボの姿も!急に、秋の足音が聞こえてきたような感じがしました。

 しかし、前検日だけは、話は別!この日は「暑い!暑い!」 の声があちこちで飛び交いました。前検の練習を終えた選手、特に若手は、約10本など、先輩の分もまとめて、 検車場内売店で飲み物を買っていきますが、あまりの暑さに売れ行きもハンパじゃない! たっぷり仕入れたはずのドリンク(特にミネラルウオーター)も、ご覧のとおり、モノによっては欠品が出るほどでした。

 

               

            (奥にある在庫まで底を尽きた人気ドリンクも…)

 

 そんな検車場内では、朝から主力選手にインタビュー収録も行われていました。

 

           

          (撮影スタッフの方々)      (一丸安貴選手にインタビュー中)

 

 一方外では、横断幕の掲示も着々と進んでいました。ただ、四日市競輪場は構造上、 どうしても全てをカメラで映る場所には掲示できません。コーナースタンドも利用しての掲示。きっと選手の目には届いたことでしょう。

 

          

(左:4コーナースタンド)

(右:4コーナースタンドから直線を眺める。1コーナースタンドにも横断幕。

  バンク内では選手が練習中)

 

 さて今回は、前検日にお話しした選手の中から、ここでは2選手取り上げたいと思います。

 

 まずは渡部哲男選手

 

         

 

 先月のサマーナイトの前までの、今年の勝ち星は、わずか『1』。そのサマーNの予選で、 飯野祐太選手を一気に捲って1着を取りましたが、それが今年の2勝目でした。あまりの意外な数字だったので、私も思わず実況で 「今年の2勝目です」と言った記憶があります。そのことに触れると…

 「そうですね。(ようやく2勝目のことは)TVを見ていた他の選手にも言われましたよ。でも、 選手になって、これだけ勝てない日が続いたのは初めてですよ」

 「ダメなときは、自分のレースを度外視してまで1着を取りに行ったりしてたけど、そんなときは、 悪い方に悪い方に流れて…」

 

 ただ、サマーナイトに来る前、ひとつのキッカケになる大会がありました。 親王牌の優出です。

 「親王牌の決勝進出は、気持ちの面でいいキッカケになった。それで、 サマーナイトには、前向きな気持ちで臨むことができました

 「それでも、『親王牌はフロックかな…?』という思いもあったんです。けど、サマーナイト予選で、 いい感じで捲れて、小倉さんも振り切れたので『フロックじゃなかったな!』という気持ちになれました!その勢いで、 直前の小松島記念も優勝することができました」

 

 その小松島記念の後は、地元のFⅠで3連勝。見てる方は、3連勝は当然のような気もしますが…、

 「地元のFⅠは、プレッシャーとの戦いでしたよ。2車単で百円台とか、二百円台ですから」

 

 今回は、そのFⅠ完全Vを含め、2節連続V、小松島記念3日目から5連勝といういいムードで、 四日市記念に参戦となりました。話を聞いていると、とにかく「気持ちが前向きになった」 ということが伺える前検日でした。

 

 成績は、皆さんご覧の通り、準決勝はC回りとはなりましたが、無事人気に応えて決勝進出。 しかし決勝戦は、見せ場を作れず5着に終わりました。

 レース後、検車場でお会いしたとき「今日は、後ろすぎたなぁ…」とポツリ。 単騎のレースの難しさを感じたような一戦でした。

 

 ただ、今年の前半と、今の渡部選手が違うのは、 誰が見ても明らか。この後はオールスターも控えています。前半振るわなかった分、 後半のビッグ戦線での巻き返しに注目です。

 

 さて2人目は、一次予選組から、新潟の中山健選手 (89期)

 

           

 今節は、 89期や90期といった若手が多く参戦したシリーズでもありました。中山選手は、 直近4節は必ず何日目かで連に絡んでいる…という近況での参加でした。その点は本人も「一時期よりはいいけど、成績に波がありますね…」と、 満足感はない様子。

 「負けるときは、内に詰まったりすることが多いですね。あとは、7番手になることも…。 レースの組み立てですよね。その辺りは、先輩たちにも言われます。分かってはいるんですが、レースになると、難しいですね…」

 1着を取っている反面、大敗も多く見られるのは、その辺りに課題があるようです。そんなこともあり、 「とにかく力を出し切るレースをしたい」という気持ちが伝わってきました。

 「目標は松本一成さん。松本さんは、先行して強いです」

 

 そんな力を出し切るレースに期待した今節。しかし、今節は同型の若手も多く揃った開催。 なかなか思うようなレースができず、初日から3・9・8着。初日の3着も、援軍に切り替えられ、9番手になってのものでした (9番手から直線3着に突っ込んできたのですから、脚はあったんでしょうね)。

 先行できたのは最終日。最後は別線の小西誠也選手に差されたものの、2着に粘り込んで、 ようやく連に絡みました。

 今回は1着なしに終わりましたが、力を出し切るレースに徹していけば、 まだまだ伸びる選手だと思っています。

 

 さて、今節優勝したのは、地元の91期、柴崎淳選手。 準決勝が終わった後、優出選手はインタビュー収録を行いますが、武田豊樹選手を捲って1着クリアに、「まさか(決勝に) 乗れるとは!」と、本人もびっくりしていました。

 

           

          (インタビュー収録カメラが回る少し前のひとコマ)

 しかし、サプライズはそれで終わりませんでした! 決勝でも武田選手を捲り、なおかつ今節実戦気配のよかった山口幸二選手をも完封してのV!レースを終えて、 バンクを1周してきた柴崎選手には、スタンドから惜しみない拍手と声援が送られました。

 その柴崎選手。実況しながら、「すぐにガッツポーズが出るだろう」と思って見ていたのですが、 意外にも(?)ゴール後のガッツポーズはありませんでした(ガッツポーズが出たのは、1周回ってきたとき)。 そのことをレース後に聞いてみたのですが、

 「ガッツポーズですか?いや、ゴールした瞬間は『あーっ!やっちゃったー!』 って感じでしたよ!」

と、それどころではなかったようですね(笑)。

 

 今回は挑戦者の立場としてのレースでした。もちろん今後もその気持ちは変わらないでしょうが、 周りや、お客さんの見る目は変わってくるはず。そんな中で、これからどう大きくなっていくのか、期待は膨らむばかりです。

 

 さて、夏も終わりを迎え、本格的な秋へと移っていきます。次節は9月23日からのFⅡ戦。 もちろんナイター開催です。ナイター照明の中で走るレース数は、これからどんどん増えていきます。ぜひ、 これからもナイター競輪を存分にお楽しみください!

 

            

                  (戦い終えた後の検車場)


プロフィール


カレンダー