三和英樹V(滋賀) 2008年4月1日~3日

  こんにちは。 BBライブスタジオ担当の谷友梨子です。

 

  四日市競輪、今年度最初の開催は、FⅡ「中京スポーツ杯」2008年4月1日(火)~3日(木)の日程で行われました。

 この開催を制したのは、三和英樹選手(滋賀・69期)。びわこ、 佐世保と2場所連続Vを達成し、この四日市へ。この四日市で完全Vなら特進!その期待に見事応え、連日余裕のある強い三和選手を見せつけ、 完全V!!1月に降級後、わずか3ヶ月でS級復帰を果たしました!!

         優勝後、検車場で

 

  決勝後、検車場で三和選手に会うと、 「優勝にはホッとした」と、本当に嬉しそうな表情 。

 

 今年の1月。10年ぶりのA級降級…。 「やっぱりすごくショックだったよ」

 降級直前の12月にもこの四日市に参戦。「来期からA級。下手なレースはできないと練習してたら、 ギックリ腰になったよ。針で何とか痛みはマシになってるけど」と前検日話していました。A級では恥ずかしいレースはできないという焦燥感が、 ギックリ腰を引き起こすような過度の練習に駆り立てたのでは。

 その四日市では「今回は三和さんがいい!」と周りの選手からも声が上がるほどの好レースで、 2連勝で久々の決勝へ。決勝は9着とは終わりましたが、シリーズの手応えは良かったようで、レース後は、「A級で頑張って、もまれてくるよ」 と言い残し、四日市競輪場から帰っていきました。

 

 年が明けて、降級初戦の一宮戦。初日特選は9着と大敗…。 誰もが「どうした三和…」と思ったはず。もっとも本人が一番ショックだったと思います。しかし、「後から考えるとあの大敗が良かった。吹っ切れたよ。勝とうと勝とうと思っていたから勝てないということに気付けたからね」と、三和選手。

 その後の2日は2勝して、降級初戦は見事優勝!その後は優勝6回を重ね、 2場所連続完全Vを達成し、再び四日市へ。

 

        前検日の三和選手

 <シャツには「毎日が地獄です」 と書かれています…。同県の後輩、長尾博幸選手の別府土産だそう。 ~別府と言えば温泉。地獄めぐりで有名~  三和選手いわく、 「まさに今の僕の心境を表しているよ」とのこと〉  (なお、後輩の長尾選手は、今、鎖骨骨折で入院中。 元気になっての復帰をお待ちしてます!)

 

 前検日当然「特進」に、期待・ 注目が一身に三和選手に集まる中、当の本人は、「特進?それは周りが勝手に騒いでいるだけ。そんなことは全然考えてない。 僕はいいレースをするだけ」と、三和選手らしい、あっけらかんとした表情でした。

 初日は、早めの仕掛けで先行逃げ切り。2日目は捲って、 連日圧倒的な強さを見せつけて2連勝で決勝入り。特進まであと1つ。

 優出インタビューに現れた三和選手はやはり明るい表情。とても特進が掛かっているとは思えないほど。 「連日自分のレースはできている。決勝もいつも通りのレースで頑張るだけ」

 

 注目の決勝は、ジャンで小林孝文選手(福島) が先行。高橋健太選手(静岡)が中団、 後方7番手に三和選手でホームを通過。1センターで落車のアクシデントがありましたが、それを避け、 バックからの仕掛け。4コーナーで北日本コンビを一気に捲りきり、後ろを3車身突き放しての圧勝。ゴール後は、 三和選手にしては珍しくガッツポーズも飛び出して、お客様の声援に応えていました。

 「ガッツポーズは優勝したらしよう!と最初から決めてたよ。A級ではしないと思っていたけど今日はね!」3場所連続完全V達成してのS級復帰、 いままでの優勝とは色々違った意味での嬉しさがあったのではないでしょうか。

 

 「練習は向日町にも行ってるよ。村上(義弘)の厳しい姿勢を見習うためにね。 あいつは後輩だけど、僕にも厳しいことを言ってくれる。特進の事も、周りはみんな『三和さんなら大丈夫ですよ』 って言う中で、あいつだけが、『そんな甘いものじゃないですよ…』って言ってたからね。A級パンツでの練習は気も引けたけど、逆に 『やらなくちゃ!』って引き締まったよ」

           

 

 勝ちたいでなく、負けないように頑張るだけ…。

 「僕はレースに勝つというよりも、相手に負けたくない。相手の自力選手に勝って、 あいつは苦手だと思わせていきたい。だから、特に、一度負けた相手には再び負けないよう、レースに勝つのではなく、 そいつには負けないという思いで臨んでいる。自分が死ぬ(自滅)レースはしないけど、 自分が死ぬ「気」のレースをしているよ。「三和さんは苦手だ」と思う選手を、1人1人増やしていきたいね」

 

 「S級に戻ったら、おっさんやけど新人レーサー。 怖いものはもう何もないよ。負けたらまた落ちて1からやり直したらいいだけ。降級して良かった…。今はそんなふうに思えるよ」  そう話す三和選手は、とても穏やかな表情をしていました。

 

 三和英樹選手39歳。今までにも数々の挫折を味わってきたとは思いますが、この降級、そして復帰…。 さらに一回り大きな精神力を備えた、本人曰く「おっさんだけど新人レーサー」は、S級でも一戦一戦、「勝とうではなく、 負けないレースをしていくだけ」。そんな思いでこれからもレースに臨んでいきます。

 

 

 今回は地元勢も多数参戦。ここでご紹介するのが、 田中充選手(87期)。

           

 「最終日は僕の誕生日だから決勝に乗りたい!」 と前検日から気合が入っていた、田中選手。

 

 初日は、鋭い出脚、スピードを生かした本領発揮の捲りで1着。上々の表情ではあったのですが、 二日目は7着と敗退し、決勝進出ならず。近況、持病の腰痛も少しはマシになり、今回は調子もよく意気込みも充分だっただけに、 最終日の帰り際は、「最悪の誕生日…」と、落胆していました。

 どの世界でもそうですが、競争の世界には、良き仲間・ ライバルというのは欠かせないもの。田中選手にとっては、練習仲間で同い年の東鉄也選手(88期) が励みになる存在の1人。その東選手が、先月3月の向日町で念願のA級初Vを達成。しかも配分が同じだった田中選手は、 その瞬間を目の前で見ているのです…。

 

 もちろん東選手の優勝は自分のことのように嬉しく、また田中選手は、 2002年に初Vは達成はしているのですが、その後は優勝に恵まれておらず、「東に続きたい!」 という優勝に対する思いが以前よりも強烈にこみ上げてきていました。 それだけに今回は、 最低ノルマの決勝戦にさえも乗れなかった自分が歯痒く、情けない気持ちでどうしようもなく…。

 しかし、この気持ちを練習にぶつけ、来年の誕生日は笑顔で迎えてください!遅ればせながら、 27歳のお誕生日おめでとうございます!

 

 

 さて、三重県のお土産と言えば、みなさんすぐに思いつくのが、 何かと話題の(!)「赤福」ではないかと思いますが、この四日市にも赤福に負けない素晴らしいお菓子が!   
              四日市名物「なが餅」

 平たく伸ばしこんがり両面を焼いたお餅の中に、餡が入っていて、 とても香ばしく甘さ控えめな上品な味。甘いものが苦手な男性の方にもお勧め!四日市の選手がよく同期へのお土産に持ってきています。

 

 選手宿舎の売店にもこの「なが餅」が置いてあるそうで、それを「お土産に買いましたよ」と、 ニコニコ話してくれたのが、長谷川辰徳選手(埼玉・89期)

          

 3箱購入したそうですが、そのうち1箱は彼女の為に買ったそうですよ♪

 

 四日市は久しぶりの参戦で、前検日には、 「この前四日市に来たとき『なが餅』を食べたんですけど、それが美味しかったんですよ。今回もなが餅を食べにきました(笑)。 いい成績残して、なが餅を買って帰りたいですね」と、なが餅屋さんが聞いたら、CMキャラクターに、即、起用されそうなコメントまで?!

 

 そんな「なが餅」ファンの(?)長谷川選手。今節は、4・2・9着。

 前検日、逃げ0・捲り5の決まり手を見て、「先行の決まり手が消えているんですか?でも基本は先行。押さえて駆けるか、カマシかは流れ。先行できなければ捲りに回ります」 と言っていましたが、初日と2日目は、うまく自分のペースに持ち込んでの先行で粘りこんでいました。

 振り返って、「最終日はダメだったけど、初日・2日目はまずまず良かったと思います」 と話していました。

 

 その後、今回優出した、同期の小林孝文選手(福島) と帰っていきましたが、

    優出インタビュー時の小林選手

   今回、連日人気の中部勢を破って決勝進出。奮闘ぶりが光りました! 

 長谷川選手いわく、「一緒に街を歩いたら、あいつだけ、キャーキャー声が掛かって大変なんですよ」 とのこと…。「彼、イチローに似てるでしょ?」とも言っていましたが、私から見ると二人ともイケメンです…(笑)。

 

 長谷川選手、小林選手だけに限らず、 一年間競輪学校で汗を流した同期とは目に見えない深い繋がりがあるようで、 検車場でも同期の選手同士で話し込んでいる姿をよく見かけます。

 

 

 初日終了後、検車場から選手宿舎に続く長い渡り廊下を歩く、 岐阜の大型機動力コンビ! 

         

         左から、木村乾司選手(85期)・国枝洋成選手(86期)

 共に、身長が180cm近くあり、並んで歩くとかなり迫力があります!

 共に初日大きな着をとってしまい、2日目からは敗者戦回り…。「ストレス溜まりますよ」と苦笑い。

 がっくりするのも束の間。勝ち上がりこそ出来ませんでしたが、 次の日もまた競走は続きます。「対戦相手に勝ちたい」「1着を取りたい」「ここでは負けられない」 そして、自らの点数・賞金のかかる戦い。 また、何よりもお客様のお金のかかったレース、気を抜けるところはひとつもありません。

 

 しかし、選手宿舎に帰れば束の間のリラックス

 大の中日ドラゴンズファンの木村選手。この時期は、 ナイターを見るのに忙しい。 (最近は行けてないそうですが)名古屋ドームにも応援に行くそうで、 ライトスタンドでトランペットを吹いている大柄な人がいれば、それは間違いなく木村選手です!!

 国枝選手は、同県の先輩の話では、 宿舎ではゲームなどをよくしているようで…。

 

 男性ばかり108人が集まるこの3泊4日の選手宿舎。私は一生立ち入ることはできない禁断の場所… です。

 

 

 それでは、 今シリーズもBBライブスタジオに登場してくれた地元選手をご紹介しましょう。

 

   初日登場  村冶久敏選手(78期)

            

 「茶坊主」という言葉を聞いたことがありますか?競輪界では、同県の競走参加選手の中で、 一番の若手が、同県の先輩にご飯をよそったり、お茶を入れたりする役目のこと。現在、33歳の村治選手も今だに茶坊主になることもあるそう。 微妙なお年頃?!

 

   2日目登場    太田雅之選手(86期)

          

 持病の腰痛のこともあり、近況練習方法を少し変えてから、成績が上昇中。 初のレインボーカップセカンドにも出場し、このまま行けば初のS級も見えてきます。4月19日からの四日市戦にも参戦。「期待してください! 」

 

   3日目登場    星野利昌選手(54期)

          

 練習仲間に星野選手の性格を分析してもらうと、「自分のスタイルは崩さない、 自分に対してすごく厳しい。プロ選手としての立場を考えて日々過ごしている」とのこと。この穏やかな笑顔からは想像できない、 (いい意味での)プロとしての厳しい一面があるんですね。

 

 

 次回の四日市ナイターは、4月19日から3日間に渡ってFⅠ戦が行われます。次回もご期待ください!

 

 

 

 


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