こんにちは。実況の立野純です。
サマーナイトフェスティバルが終わって、しばらく経ちましたが、皆さんの成績は、 いかがでしたでしょうか。開催中は、地元の方はもちろん、遠方からも、たくさんの方に足を運んでいただき、ありがとうございました。やはり、 実況する者としても、大歓声の中で実況すると、普段以上に気持ちが乗ってくるというのが、正直なところです。予選の山崎芳仁選手の捲り、 優勝した新田康仁選手への拍手喝采は、今でも耳に残っています。予選の、 内田慶選手のレースも印象的でした。来月の記念競輪でも、そんなレースを多く見せてもらいたいです。
(場内のショーケース。涼しげな夏バージョンです!)
そんなサマーNFから、わずか中1日。 新田康仁選手優勝の余韻がまだまだ残っている四日市、ベイサイドバンクに、早くも次節に出走する選手が続々と集まってきました。
今回はFⅡ戦。北日本を除く全地区からあっせんされました。四日市にとっては、4/1~3以来、 実に約3か月半ぶりのFⅡ戦です。
直前のサマーNFのような『G』のつくレースは、競輪の華ではあります。しかし一方で、 「FⅡも好き」というファンの方も多いはず(私がそうなんです)。車券は比較的絞りやすいですからね(実際に当たる、当たらないは別として… ですが)。
『絞りやすい』という点では、新鋭が揃うチャレンジレースが、それに当てはまるでしょう。今節には、 優勝候補に押される93・94期が東西から多数揃って、予選からその勢いを存分に見せつけました。
何人かと前検日にお話ししましたが、ここでは2選手をピックアップしましょう。
まず一人目は、蒔田英彦選手 (千葉・93期)。
四日市はもちろんのこと、西への遠征も、 今回が初めてだったそうです。
ここに来る前までの成績は、チャレンジレースで優勝2回。この数字が多いか少ないかはともかく、 ほぼ確実に決勝へはコマを進めているなあ、という印象でした。
話しかけると、非常に気持ちよく、ハキハキといろいろ答えてくれました。
脚質は「ダッシュ系」とのこと。しかし決まり手は『逃げ』 が圧倒しています。これについては、
「押さえ先行基本に戦っています。師匠(斉藤和徳選手)や、練習仲間の藤田大輔さんからは 『チャレンジレースでは、カマシ・捲りで勝っても意味がないぞ』と言われています」
目先の1着ではなく、先を見据えたレースを心掛けているようです。先行一本の攻めで、ここまで (もちろんこれからもでしょうが)戦っています。
「デビューのころと比べると、レースにも慣れてきて、力を出し切れるようになってきました。ただ、 勝てるレースで勝ててなかったりすることもあって、取りこぼしも多いですね…」
どうやら、その辺りが2着、3着という数字にも現れているようです。
「前々回青森の準決勝では7着に敗れましたが、このレースは、今までで一番悔しかったです (ジャンから押さえ先行も、金野俊秋選手に捲られ、直線失速)。今回、体調も問題ないし、先行で頑張ります!」
四日市初登場となった今節は、連日先行し、2着・2着での勝ち上がり。 決勝はチャレンジレースらしく、93期4人、94期1人のレースになりました。先行意欲満々の選手が揃う中、『HB』 をつけたのは、この蒔田選手。ジャンからの押さえ先行でした。最後は捲り合戦に屈し、6着には終わりましたが、 今回のチャレンジレースで、印象に残った選手でした。
(写真は、Tシャツの背中。同期の昭和58年生まれの選手で作ったそうです。
今節一緒に走った蓮井選手、古川選手の名前もありますね)
南関の選手なので、四日市に来る機会はそう多くはないかもしれませんが、次に来るときも、 先行一本で駆け抜けてもらいたいですね。
さて、二人目は、岐阜の94期、柴田祐也選手。
柴田選手は、有名な練習グループ『闘心會』の一員。 デビュー前から、スピードチャンネルでも取り上げられていたので、ご覧になった方もいらっしゃるのでは?(『ペットボトル泡ブクブク競争』 が放送されてましたね!不破将登選手、北村篤選手を破り、見事優勝でした!)
四日市はデビュー2戦目。デビュー戦は名古屋でしたが、結果は7・2・6着。初勝利は、 今回の四日市に持ち越しとなっていました。
デビュー初戦(名古屋チ予選)は、齋尾大丈夫選手(岡山・69期)に突っ張られて7着。 2日目は2着でしたが、ホームで内へ行ってしまい後手を踏み、何とか捲り上げてのもの。3日目は、初めて先行(ジャンから押さえ先行) しましたが、濱鋭人選手に捲られ6着でした。
振り返って…
「デビュー戦は、冷静に走れていませんでした…。気持ちに全然余裕もありませんでしたね。 最終日にやっと先行できましたけど、これも『先行できた』だけでした。全然掛かってませんでした」
と、本人の評価。満足できるレースは、できなかったようでした。
師匠は本村隆文選手。
「師匠からは、『人は気にせず、自分のレースをしろ』 と言われています。自分のレースは、バックを取るようなレースですね。1着を取ることより、 自分のレースをして、力を出し切りたいですね!」
その「バックを取るレース」をすべく臨んだ今シリーズ。
しかし、初日、2日目は『自分のレース』をさせてもらえず6・5着。迎えた3日目は、 初日に一緒に走った二宮司選手(大分・86期)を含めた3分戦でした。この3日目は、後ろ攻めからの押さえ先行。 ようやくバックを取ることができました。あとは、粘れるかどうかの直線勝負になりましたが、番手選手を振り切って、 デビュー初勝利を逃げ切りで飾りました!
現状は、まだ優勝争いには至っていませんが、練習環境は申し分ないはず。レースにも慣れて、 師匠の教えを守れば、着実に力をつけてくるのではないでしょうか。
可能性を秘める新鋭のレースは、S級戦とは違った楽しみもあります。今後の各地のFⅡ戦でも、 ぜひ車券を買って、皆さんの『宝』を発掘してください!